救済の手引き

君たちは天下の東大生なのだからまさか単位を落とすなんてことはないと思うが、東大には落としてしまった必修単位を再び手に入れることができる救済システムがいくつか存在する。ほとんどの東大生にとってはお世話になることはないだろうが、一部の人にとっては死活問題なのでここに記しておく。新入生にとっては利用するにしても大分先の話だが、こういうものの存在を知っておいて損はないだろう。ただし、理系2S1タームにおける基礎実験においては、進学選択の時期までに余裕がないため落とすと即降年が確定するので注意が必要だ。

成績評価の確認(なんで不可やねんボタン)

もし君が絶対いけたと思っていたのに不可ってしまったとしよう。その時に頼みの綱となるのが成績評価の確認である。成績確認期間中に不可・不合格・欠席となっている場合は、「申請する」のボタンを押して本当に不可ったかを担当教員に再確認させることができる。そのことからこのボタンは「なんで不可やねん」ボタンと呼ばれることもある。申請期間は短いが、ボタンを押すだけで単位を取り戻すチャンスを得られるので、学生からしてみれば使うしかないように思われるが、申請を行った場合は教員の手間を取らせることになるので、よっぽど嫌いな教員でなければ単位獲得の見込みがある場合以外は使わないように心がけようにしよう。とはいえ筆者の知人に本当に「テストを受けたのに欠席」という事例もあるので、全ての学生は必ずチェックするようにしよう。でないと後で泣きを見るぞ。

再履修

同じ科目(総合科目、スポ身、文系基礎科目)の講義を再び履修して、前回よりも点数が高くなる場合、点数は上書きされる。特別な手続きは不要だ。「可」以上を取った場合、やり直しはきかない。

追試験

外国語、情報、理系の必修(実験、数学演習を除く)については、定期試験で欠席、または不可を取ってしまっても出願すれば追試験を受けられる。ただし、追試験を行うと点数のMAXが75点または50点で固定される。特に試験を寝ブッチしたり普通に不可を取っただけではどう頑張っても最高点が50点止まりになり、そんなことになるぐらいだったら1年目に頑張って普通に試験で可でも取った方がまだまし。

他クラス聴講(通称:他クラ)

1年で基礎科目の単位を落とした場合、科目にもよるが2年で単位を補充するためにその科目を履修することができる。追試験同様、点数上限は100点より低くなる。外国語の最高点は75点になっているぶん、追試よりはこちらの方が点数的にはお得。稀に下クラの初修外国語の授業に上クラが紛れ込んでいることがあるそうだ。

やむなく他クラス聴講となってしまった場合、ちょっと古いが下の動画が参考になるので見ておくと良い。

平均合格(通称:平均点合格)

一部の科目(基礎科目の既修外国語、初修外国語、スポ身)では「不可」を取っても平均合格により単位を回収することができる。色々と細かい規定がなされているがざっくり言えば、全部合わせた平均点が50点以上であれば全ての単位を獲得することができる、というものである。これだけを聞けば、自分もなんとかなるのでは、と思う人も出てくるであろう。しかし、細かい条件も合わせれば、平均点合格はまずあり得ないと考えてもいいほど稀なケースであり、期待を寄せるのは望ましくない。平均点合格を画策する時間があるのなら、素直に語学の勉強に勤しむほうがよい。

補修

基礎実験(1A)と数理科学基礎(1S1)のみ、成績が「不可」もしくは「欠席」だった場合、Aセメスター中に補修(2Aもしくは1A)を受けることができる。合格すれば、50点が与えられる。

特修クラス

進学先が内定しているが、必修の外国語で平均点合格していない者を対象とする講義。ただし、受講するには平均して40点以上である必要がある。特修クラスを履修して試験に合格すれば、平均点合格したとみなされる。

以上が救済措置である。ご覧の通り、いずれも複雑なシステムなので、真面目に勉強して単位を獲得する方が楽だろう。

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