1974年 東京大学医学部医学科卒業
1974年 医師免許
1982年 医学博士(東京大学)
内科学、循環器病学
1974年 東京大学医学部附属病院医員
1977年 東京女子医科大学附属日本心臓血圧研究所病棟医
1977年 東京大学医学部附属病院医員
1983年 米国バーモント大学生理学教室客員准教授
1988年 東京大学医学部附属病院医員
1988年 東京大学医学部講師
1991年 東京大学医学部附属病院第三内科病棟医長
1993年 東京大学医学部助教授
1995年 群馬大学医学部教授
1998年 東京医科歯科大学難治疾患研究所客員教授
1999年 東京大学大学院医学系研究科教授
2000年 東京大学総長補佐
2001年 東京大学医学部附属病院副院長
2003年 東京大学医学部附属病院長
2009年 東京大学トランスレーショナルリサーチ機構長
2012年 自治医科大学学長(現職)
2012年 東京大学名誉教授
2014年 科学技術振興機構研究開発戦略センター上席フェロー(現職)
2016年 東京大学経営協議会委員(現職)
2019年 宮内庁皇室医務主管(現職)
2020年 日本医師会COVID-19有識者会議座長
2009年 紫綬褒章
研究者として、生体のストレス応答についての生体機構の解明や発がんの阻害薬の開発などに取り組んでいる。また、社会の中の医療を可視化するため、医療情報を統合する研究も行っており、複数の機関の電子カルテをまとめた臨床データベースを構築している。専門家として、厚生労働省を始め、内閣府、文部科学省、最高裁判所等とも関わりがある。
東大病院長時代、当時医療事故が多発し、経営も国立大学病院のなかで最下位だった東大病院の医療の質の改善と自立運営を目指し改革を行った。特に、診療の篤実さと透明性、位階と役職の分離などを行い、病院経営の黒字化を成し遂げ、国立大学病院の首位に躍進させた。
東大病院や研究棟に医工連携の拠点や研究センターを設置することで、若手研究者のポストの確保や省庁との連携で若手の育成に努めている。また、東京大学ハラスメント相談室長やトランスレーショナルリサーチ機構長も務めた経験がある。さらに、自治医科大学の学長として、基礎教育カリキュラムを改革し、リーダーシップ教育に力を入れている。
東京大学の教育については、専門性を深めつつ、分野横断的な課題に挑戦する人材、「学術的問い」を生涯にわたって考え続ける力の育成を目指すとしている。そのための取り組みとして、海外の学生・教員の交流・受入、デュアルメジャー制度、学部を超えたオンライン講義、課外メンタリング、リーダーシップスキルや危機管理教育、海外経験や学部横断的コースの強化を挙げている。
東京大学の研究については、現状通り、研究者と部局の自主性を尊重するとしつつも、重点課題として、研究の国際化、データプラットフォーム、オープンイノベーション、研究者交流、産学共創、分野横断研究拠点、女性研究者や若手の卓越研究者への支援、大学事務の国際化を挙げている。これらの課題の対応として、研究アドミニストレーター体制等の構築に取り組むとしている。
東京大学の運営については、現在の運営・経営体制を基本的に継続するとしつつも、学生・教職員に適切なキャリア環境を整えるために、多様な価値観と平等性を尊重し、排他的にならないことを原則とする。東京大学は「自立と知の共創」の場であるとして、経済的自立、世界で活躍できるリーダー人材の育成、卓越した研究の継続的発展を目指すとしている。大学債についても、そのメリットを最大限活用していく。
東京大学の総長の役割としては、全体を把握して、部局の発展のためにとりまとめを行うこととしている。そのために、教職員に対して「平等」、「多様性」、「排他的にならない」を原則として、運営の透明性や教職員が意見を述べる機会の確保するとしている。